午後、ベランダに干したシャツが、強い風に揺れていた。まるで何かに言い返しているような勢いで、風に向かって、ぱたぱたと鳴っていた。
最近、理不尽なことに反論できなかった自分を思い出した。言い返せなかった代わりに、このシャツがちょっと強めに風と話してくれている気がした。
夕方、乾いたシャツを取り込む。布の奥に、少しだけ勇気の匂いがした。