やぎさわ便り八木沢里志 公式サイト

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今日の午後、予定がぽっかり空いた。
前までの僕なら「うわ、どうしよう、何かしなきゃ」と焦っていたと思う。
でも今日はソファに座って、ただ部屋をぼんやり眺めてみた。

すると不思議なもので、
カーテン越しの光の形とか、
観葉植物の影の揺れとか、
冷蔵庫のモーターが小さくうなる音とか、
普段ならまったく意識しないものが、突然すごく存在感を持って見えてきた。

「余白って、埋めるためにあるんじゃなくて、気づくためにあるんだな」
そんなことをふと思った。
いや、昔から知っていたのだけど、最近ちょっとこんを詰めすぎて忘れてしまっていた。
思い出した」という表現の方が正しいかも。

予定でパンパンにしなくても、
空白があると、生活の細かな景色がちゃんと現れる。
そして余白がある日は、なんだか自分の気持ちまで少しやわらかい。

たぶん大人になって良かったことのひとつは、
「なんにもしない時間」を悪いものだと思わなくなったことだ。
空白も生活の一部で、必要な呼吸みたいなものなんだと思う。
そんな今日はとてもいい一日だった、と言ってみるのだった。

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